「どん底に落ちた気分」投資詐欺相次ぐ北海道　約4000万円をだまし取られた男性が手口の一部始終を話す

道内ではＳＮＳを使った投資詐欺が相次いでいて、今年の被害総額は過去最悪となっています。およそ４０００万円をだまし取られた札幌市内の男性が取材に応じ、手口の一部始終を話しました。

男性）「地獄を見たというかどん底に落ちた気分」。

札幌市白石区に住む３０代の男性。今年７月から８月にかけてＳＮＳで知り合った人物などからＦＸ取引（外国為替証拠金取引）を持ち掛けられ、およそ４０００万円をだまし取られました。きっかけは男性がＦａｃｅｂｏｏｋで見つけたある投稿でした。

男性)「Ｆａｃｅｂｏｏｋのアカウントから書籍プレゼントに応募して、それがきっかけでした」。

Ｑ投資に関する本？
「そうですね」。

その後、Ｆａｃｅｂｏｏｋでやりとりを続けていくと、投資の勉強会を行うＬＩＮＥグループに招待されました。そのグループではプロ・トレーダーの「小沢健一」を名乗る人物らがこんなやりとりをしていました。

小沢健一をかたる人物)
「為替市場は確実に歴史的大相場になりました。今夜は試運転で、取引指導を開始します。私まで参加の申し込みをしてください」。

藤本真也をかたる人物)
「今のグループに為替初心者も多いからまず、今夜の試運転で勝たなきゃね、大いに期待していますよ」。

小川原をかたる人物)
「待ってましたよ！今のタイミングで為替取引をしたら、相当、稼げると思いますよ」。

男性)
「半信半疑でしたけど、うまい手口に乗せられてそこに乗っかった形になりました」。

儲け話に乗せられたという、男性。指定された口座におよそ４０００万円を送金してしまいます。

ＬＩＮＥで紹介されたＦＸ専用とされるアプリでは、５万１０００ドル、当時のレートで７３０万円ほどの利益が出ていると表示されていました。

男性)
「いくらか稼ぎたいという気持ちがあったので素直にうれしかった」。

その後、お金を引き出そうとしたところ、２０％もの手数料を請求され、怪しいと思った男性。家族に相談し、詐欺だと気づきました。

４日はおよそ２億４０００万円もの被害が発覚した、ＳＮＳを使った投資詐欺。道警によりますと去年１年間の道内での被害額はおよそ２６００万円でしたが、今年の被害額は１１月まででおよそ１６億円にも達し、過去最悪となっています。

道警生活安全企画課・西中智則課長補佐)
「長い時間をかけて相手との関係を築いていって、お金をだまし取る、被害に気付くのも遅れまして、被害額が大きくなる特徴があります」。
「高齢者に限らず若い世代でも発生しているので、気を付けていただきたい」。

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